全固体電池の特徴とは?メリットとデメリットいつから実用化?

トヨタ自動車が本腰を入れて取り組んでいる
全固体電池(ぜんこたいでんち)の正体とは一体、何なんでしょう?

先ごろ、リチウムイオン電池の開発でノーベル賞を
受賞された吉野彰(よしのあきら)さんが話題となり
その凄さが再認識されたリチウムイオン電池ですが、
さらにその上を行く全固体電池が実用化されます!

電気自動車(EV:electric car)普及の鍵を握る
全固体電池について調べてみました。

  • 従来のリチウムイオン電池の課題!
  • 全固体電池の特徴(従来の電池との比較)
  • 全固体電池のメリット
  • 全固体電池の仕組み
  • 全固体電池のデメリット
  • 全固体電池の実用化の時期
  • 全固体電池の価格は?

について書いています。

目次
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従来のリチウムイオン電池の課題!

従来のリチウムイオン電池(リチウムイオン二次電池)も
非常に優れた電池なんですが、
やはり課題がありました!

詳細な説明に関しては、研究者レベルとなって
しまいますので、一般的に指摘されていることに
的を絞ってまとめています。

従来のリチウムイオン電池の短所

・安全性を維持するために特別な保護回路が必要であること

これは、充電時に電池に使われている材料が不安定
なりやすいために必要となっています。

 

・制度の高い電圧制御が必要

簡単に言うと、急速充電などの際に爆発のリスク
生じてきます。正確な電圧制御が要求されます。

 

・過放電で発熱のリスクがある

・衝撃によって発火につながるリスクがある。

 

結構、気を使う必要のある電池ですね。

 

※ノートパソコンやスマホの発火に関するニュースも
時々報じられています・・(^_^;)

全固体電池の特徴(従来の電池との比較)

普通に考えても分かると思いますが、

 

「全固体」・・ですから・・

液体(電解液)が使われていません!!

 

ということは、

 

液漏れが皆無!!

ということは、宇宙空間・・
すなわち真空中でも利用可能!!

 

また

・・

超急速充電が可能!

わずか数分で充電が完了すると言われています!

 

さらに

 

小型化しやすく、
出力は、従来の3倍以上!

まさに良いことづく目で、
夢のような電池ですね!!

全固体電池のメリット

従来のリチウムイオン電池と比べた場合の特徴は・・?

安全で、熱に強い。

小型(従来の1/3)で、
出力が高い。

超急速充電が可能!!

長寿命!

何ちゅう、こったぁ!!
言い忘れましたが、全固体電池は従来の
リチウムイオン電池よりも電池の容量を大きく
できる(理論上5~10倍)ことも大きなメリットです。
1回の充電で電気自動車(EV)の航続距離を
伸ばすには欠かせない要素です。

 

ただ、今更ですが・・

イメージがつかないことと言えば・・

 

固体なのに、
電池になるって
どういうこと?

 

誰もが疑問に思うことですね。

 

そんな声が聞こえて来そうです。

液体があって、電極があって、化学反応が生じて
電気が流れる・・・

従来の電池のイメージは、こんな感じだと思います。

 

ところが、全部個体で作った電池?

普通に考えると分かりませんよね(^_^;)

全固体電池の仕組み

そもそも、リチウムイオン電池の仕組みは、
電極(+側とー側)の間でリチウムイオンの
行き来を行わせることだけで電気を発生させる
仕組みとなっています。
(※従来の電池のように酸化還元反応は用いません。)

鉛蓄電池やニッカド電池などでは、酸化
還元反応を生じさせることで電気を取り出す
仕組みです。

そう考えると、リチウムイオン電池は今更ですが
画期的な電池で、理論上は電極間のイオンの行き来が
できさえすれば電気を発生させることができる
仕組みなんです。

リチウムイオンの行き来を行わせるのに
従来、電解液が使われていますが、そもそも
酸化還元反応が伴わないリチウムイオン電池には
必ずしも電解液が必要ではありませんでした。
(※原理上、不必要です。)

ただ、リチウムイオンを良く通す個体の物質が
なかなか作り出せなかったため、
今まで、電解液が使われていたということです。

ここまで書けば、分かると思いますが、
全固体電池が完成したのは、リチウムイオンを
良く通す物質の開発に成功したからにほかなりません。

この特殊な固形物質を作り出すのに何千もの
サンプルが実験として作られ、試されたとの
ことです。

全固体電池のデメリット

一言で言えば、コストを含めた量産化の問題!

新素材を使った電池だけに、量産化をいかに
効率的に行うかが課題の一つとなっています。

ただ、トヨタ自動車によれば2020年の前半には
全固体電池を実用化させる計画とのこと!

すでに、量産化の課題はクリアされる目処が
立っていると考えられます。

全固体電池の実用化の時期

トヨタ自動車によれば2020年の前半には
全固体電池を実用化させる計画とのこと!

期待できますね~~!

コンビニやホームセンターなどで全固体電池が
販売されるのも、そう遠い未来では無いのかもしれませんね。

そうなると、今までのような電池交換の頻度は
圧倒的に少なくなります。

これが、我々の生活にどのように影響してくるのか
ワクワクしますね。

全固体電池の価格は?

まだ、正式な発表はありませんが・・

そこまで、高価格にはならないように思います。

供給体制が整えば、一気に価格が下がって
一般家庭で利用できる価格帯になると考えられます。

普及させるためには、コストダウンは避けては
通れない関門の一つですから・・。

すでに、ボダン型電池は量産体制が確立?!


2019年9月には、マクセルがコイン型の全固体電池の
サンプル出荷を開始したと報じられています。

マクセルの全固体電池のスペック

驚くべき内容となっています。

  • 既存の電池制御システムを流用できる。
  • -50℃~100℃ で安定した電池性能
  • 10年以上にわたり安定した電池特性
  • 将来的にさらなる高エネルギー密度化が可能

 

恐るべし、全固体電池!!

 

早く手にとって、試してみたいですね。

1回の充電での電気自動車の
航続距離が
1000kmっていうのも
まんざら夢物語では無くなって来ましたね!

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